SAFARI240レポートbyたにやん

写真提供:ウサギとカメ

☆・・・「んだぁよぉ、今年ゃぁ〜クラッチかよぉ!」

☆クラッチ繋いでもパンパンに張ったままのクラッチワイヤー・・・

☆アクセルをいくら開けても、当然リアタイヤは回転してくれません。

☆「ギヤが入ってないぞ!」 「そこ、邪魔ぁ〜!!」

☆立ち往生して思いっきりラインを塞いでいる僕のKLXに、

  背後から声が飛んできます。

☆こうしちゃ居られません

☆疲労困憊・意識朦朧しながらも、力を振り絞ってバイクを端に退かします・・・

☆・・・こんなはずじゃ無かったんだけどなぁ〜

2003年4月13日、11回目にしてfinalになる「サファリ240」が開催されました。

昨年、急に決まった転勤の慌ただしさでエントリーを済ませて居たにも係わらず参戦出来ず苦汁を飲んだ私は、万全の体制で今年のサファリに望んだ・・・はずだったのです。

思い起こせば過去、ジェネレータカバー割ってのリタイア、アクセル固着したり水飲んでウォーターハンマーになったり、何かとトラブル続きだったのです。

とにかくレース途中でのマシントラブルを懸念して、事前のメンテには気合入れました。ボアアップしてFCR組んでセッティングもキチンと出したし、ホットスターター装備で温間時の再始動も良好!オーバーフロー対策もばっちし!意気揚々でした・・・

地元・五島福江島より、メンバーのhirockと2人して金曜日の晩から船に乗り込みます。

余談ですが、このhirock君、恐ろしい程の「雨男」なのです!(過去の遠征何時も雨) 

今回もそのpower全開でして、某・有名クラブ幹部の雨乞いとの相乗効果も相まってか?やはり出発時は雨・雨・あめ・・・しかも豪雨、「聖なる沼」への貢ぎ物が天から降ってきます。

早朝長崎に着くも、途中で別件用事を済ませた為佐世保のbabanban邸に着いたのは土曜日15:00頃になってました、バイクの燃料と人様の燃料を購入後、目的地鹿町町を目指します。「男の2WD!」・・・前日からの雨で会場までの未舗装道がマディなのは必至!私のハイエースで登れるか不安でしたが、無謀にも裏ルートを選択し果敢にアタックします、

見事登頂に成功し一安心、タープを拡げ さぁ〜宴会の準備です!

暗くなる前には、メンバー(鬼岳オフロードRC)全員集合したものの、船長っのTT-RがE/G始動しない為暫し皆で修理・・・「あぁ〜でも無い・こぉ〜でも無い!」点火系のトラブルは何かと面倒な模様です、コイルやプラグコードの接点等を磨いて何とか息を吹き返すも、この頃既に辺りが暗くなって来た為、 船長っ再び 

「直った事にしてしまう・・・?」 (昨年のS-GFED同様、船長っには翌日試練が!!)

【今年の宴会のメニュー】

「いんちき・ロールキャベツ風野菜のトマトソース煮」&「鶏の炊き込みご飯」!!

少々アルデンテ気味のご飯はであったが、今回もメンバーの反応は上々・・・?

夜になり、4月とは思えぬ程冷え込み出しますが、アルコールは益々すすみます。この頃になると、web上で良くお見かけする方達が集って居りまして、ウチもメンバー総員で押しかけ、交流を深めます・・・?

パラ・キンの竜さんには初めてお目に掛かりました、なりれいさん・mitiさん、たに君・サトちゃん、タイチェン改め、いじりぃ〜岡田さん?(爆)、ツインズさん、助P,ゲンさん、昭和寮の皆様・・・大変お世話になりました、楽しかったっす。次回遠征時に又騒ぎましょう!!

明けてレース当日、hirockと眠そうなbabanbanを無理矢理さそってコースの下見に行きます。

「聖なる沼」に着くと、有名なパンぺ乗りの飲食店店主が居られまして、ラインの見極めをされてます。
(なぜか、おデコに傷が?)

恐る恐る声を掛けると、氏は気さくに「ここを、こぉ〜逝って、あそこから、あぁ〜抜けるのが良い」と・・・

更に隣のエスケープ溝のライン取りまで親切にアドバイスして下さいました。

この場を借りて御礼を申し上げます 「有り難う御座いました」

9:30いよいよスタート、hirockと並んで前列スタートの船長っとbabanbanを追います!

体も温まって無いし最初はボチボチ流します、そして「森山ひろし」に入る前でしょうか?船長っがコース脇でstopしてるでは有りませんか!!恐らく昨日と同じ点火系のトラブルでしょう、「ゴメンよ船長っ、今は何もしてあげられない・・・」私は心の中でそう呟きながら、非情にも走り去るのでした。

「やひちヶ丘」を越え「ハゲツル山」に向かいます、ここは鋭角にアプローチしてなるだけスピードを落とさないように一気に駆け上がる・・・・ハズが、あっ!あれぇ〜??皆さん登らず、そのまま横断して行きます。(レース前にコース図はキチンと見とかないと〜)バランス崩して最初の1コケ!リカバリに手間取ってる隙に、hirockに抜かれる・・・   Oh〜My・God!! (どうやら彼は、五島までの復路は自走希望らしい)

気を取り直して先を急ぐものの、最近の運動不足がたたって続くウッズセクションを越える頃には既に「腕上がり・パンパン、息上がり・ハァ〜ハァ〜」の情けない状態になる。

「ただの溝」のエスケープが解放されてたので、迷わずそっち選択!フラフラして走ってると「ふったら池」にハマって早くも換えグローブのお世話になる・・・

「タイヤ沼」あみだクジは当たり! 「ラポルテヒル」はドライコンディションなので難なく登るが、例によってその後が大変・・・(ここで1度エアを抜く)そして、今回のサファリで私が1番難儀した「みんなの森」へと突入するのです。

1週目からココは大渋滞でした、中央のマディーゾーンを避け、上部登頂ルートを選択します。

しかしやはりココも渋滞、転倒車輌に阻まれ、テクニックと体力の無さで動けません・・・その脇をタイチェンさんが鮮やかにスタンディングでクリアして逝きます!「お見事っ!!」 私はソコで暫く森林浴しながらリフレッシュです、ハイ!?

ひん死の状態で登きりましたが、当然次は下らなければなりません。「一昨年はこんな所なかったぞぉ〜」 「ぼうめき坂」で前転しそうになるのを何とか堪えたが下ってしまった後何故か竹やぶに突進してしまいます。(竹やぶの中で主人も乗せず直立したままの我マシンからは、哀愁すら漂ってます・・・)

一難去って、又一難! スクエア?「かまぼこ板」っても言うんですか、ここも初めて通るコースだ。ワダチに沿わせると、とてもじゃないがグリップしません、凸部に前輪乗っけて2足2輪でゆぅ〜っくりと登ります・・・

やっとの思いで「カバ沼」迄辿り着きましたが、ソコは未だ「嵐の前の静けさ」です。

「木戸さんアリガトォ〜」とヘルメットの中で呟きながら、いざ!隣のエスケープ溝へ、下見の時教えて貰った、左端の岩隙間ラインに狙いを定めて突っ込んだ迄は威勢が良かった・・・がココでもモノの見事に大転倒!!(下手くそは、どのライン通っても一緒だなぁ〜)

丸太を越え左ラインの坂を登り、続く2段坂ではコースアウト?しそうになりながらやっと1週走り終えました。既に1時間半以上経過してはいましたが、取りあえずピットに入ってマシンのダメージを確認しました、

シフトペダルの曲がりを直し、もう1回エアを抜き2週目に突入。走り出して直ぐ、さっきより格段にグリップするのに気付く、(もっと早くエア抜けよなぁ〜)

何か気分も良くなって快調に(自分なり)ペースを上げてゆく。途中、「ただの溝」で珍しくゲンさんがハマっているのを発見!再始動に手こずってる様子・・・?

中央の深そうなトコから少し引っ張り出すお手伝いしてその場を後にした、「大丈夫かなぁ〜」なんてナマイキに思って先を急いでると、その後直ぐ抜かれる・・・

心配していたウッズセクションは、今度は渋滞もなくスムーズに(自分なり)クリア!「かまぼこ板」は、途中での右折ラインを真似て事なきを得る。

「あれぇ〜・・・?」 1週目の苦労が嘘のように、2週目を無難に(自分なり)に周回してびっくり!

今度は30分程度だったかな・・・?(30分・・それはトップライダーに迫るペースなのでは・・・)PITに入り、燃やしたGASよりこぼしたGASが多そうだったので、給油後3週目に突入。

ヘトヘトの体にムチ打って先に進んでると、ウッズの入り口でリフレッシュ中のhirockを発見!!聞いた話によると、彼の両足には最近「トラクション・コントロールシステム」が装備されたらしが、どうやらCPUからの遅角信号がちゃんと出ていない様子だ・・・!

「hirockよ、人間は自分の力の30%しか使えて無いんだぞ・・・」 レース前に「長兄・ラオウ様」に経絡秘孔を1突きしてもらっていた私は?残りの70%の力で別ラインを軽々とクリアして逝きます!(ウソ)

途中、babanbanや止まってたはずの船長っに何回もラップされながら辿り着いた難関「みんなの森」今度が1ばん厄介になってます。中央の溝には後輪がほぼ埋まったままのマシンが鎮座されております、上も渋滞・・・すると、後ろから4stの力強いサウンドと共にU-太郎くん出現です、どのラインを通るか見てると下部の「泥水たっぷり」ラインを豪快に走り去って行きました。

よっしゃぁ〜!おいらもぉ〜・・・・ずずずずzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzz

泥水溜まりを「ひぃ〜ひぃ〜」言いながら抜けた後、上り坂でやっぱりスタック、押せども開けてもすすみましぇ〜ん。そーこぉーしてると、後ろからWRの排気音とレアルの河合さんの声が・・・

「ギア入ってないよぉ〜!!!」・・・!!?? うそ〜  確かに高鳴る排気音とは裏腹に、タイヤは全然回ってません。ちょっと待ってよ??? 何回もシフトペダルを踏み込みますが、症状かわらず・・・

「超やばい!」 俺のせいで後続のラインを思い切り塞いでます、かなりパニクってしまいます。

「もぉ〜屁も出せない」って程疲れながら、バイクを何とか端に退かして、クラッチのチェックしてみたら案の定ワイヤーが、「オール巨人」よろしく「パンパンっやなぁ〜!!」尚かつ、調整を全部戻しても、まだ突っ張ったまんまです。・・・「おわったな」 「今年はクラッチかよ・・・」何で急にこんなになっちゃうかね〜?「ココからじゃ、回収が大変だな〜」 僕の脳裏に「♪そして僕は途方に暮れる♪」が流れ始めたころGOOD IDEAが浮かびます! オイラのクラッチレバーはDRC製の「ウルトラライト」なのでクラッチワイヤーの、タイコを引っかける場所が3カ所付いてるんです。「1番重い所に掛ければもう少し調整できるかも?」・・・これが大正解!ワイドオープンにすると、やはり滑るが乗れないほどじゃない。騙しダマシ木の根だらけの坂で悪戦苦闘してると、そんなオイラを「がつっん」と1台の

バイクが抜いて行きます。直後、そのバイクの右側から「ボテッ」っと何やら銀色で棒状の落下物が・・・

「φζι"☆Ψ¢\$@*▽☆●!!」 大声で叫ぶがリアクション無し・・・

「うぉ〜い!キック落ちたぞぉ!!!」

今度は気づいてくれた様子だ、 開口1番「どうもっ!」、同じ緑色のバイクはウエストポーチに

キックアームを携え爽やかに走り去って行きました。

最終週は「カバ沼が」口を開いて待ってました、ふと気付くと船長っやらhirockが泥人形になりかけてます・・・

時計を見ると、後10分でエスケープが開きそうです。

マシンと体力の状況を考え、情けないかなエスケープ待ちを選択し、オイラのサファリ240は幕を閉じます・・・

今回はホント体力の無さを痛感し、多くの課題が残るレースでした、

今後はとにかくスタミナ付けて、最低でも自分に納得のいく走りが出来るレースにしたいモノです。

最後にレースの主催者・スタッフ・ボランティアの方々、大変お世話になりました。

又、新たなサファリでのレースを期待して止みません!