ミゾレヌマエビの繁殖1

(って、本当は「ヌマエビ」でした)

6月4日(1日目)

 前回まではことごとく失敗でした。だからといって、今回成功する保証はありません。だって、もう10回近くチャレンジしてすべて×でしたから。

 失敗の原因を冷静に判断すると、まず餌不足だったのではないかと思います。過去のレポートを読み返すと、「水質」にこだわって色々と対策を練ってきたわけですが、同時に餌も大きな問題の一つでした。

人工的に餌をあたえると水質の悪化に直結しますので、船長っは餌やりに消極的だったのではないかと思ったわけです。その根拠としては、

  ○餌は濁りが酷くならない程度に少量しかあたえていなかった。

  ○水質の検査でアンモニアが検出される事は少なかった。

  ○水換え後にゾエアが激減した。

  ○ほとんど水換えなしで成功している人もいる。

  先週、対馬のある川にエビ取りに行ってミゾレヌマエビらしきエビを採ってきました。抱卵していたので、この土日を利用して汽水水槽を立ち上げました。

25cmのキューブに天然海水と水槽水で約70%の汽水8リットルで頑張ってみます。中には川から採取してきた水苔と濃縮ナンノ(ナンノクロロプシス)とPSBを入れています。ナンノのおかげで水は緑色です。本当は先週から準備できると良かったんですが、時間が取れず、今週になってしまいました。

産まれる2週間前辺りから準備したかったのですが、今回も泥縄。昨日の夜、汽水水槽を準備した後、ミゾレヌマエビを見ていたら、ゾエアの放出が始まっていることに気づき、あわてて隔離。今朝はほぼ放出が終わっていました。

と言うわけで、対馬での小卵型繁殖チャレンジのスタートです・・。

放卵準備中

今回の汽水は緑色

誕生したゾエア

こちらは顕微鏡で・・

6月5日(2日目)

 今朝の水温は23度。夕方帰宅後の水温は25度でした。特に何もしていません。さすがに一日では激減することも無かったようです。とりあえず、写真撮影だけ。

 写真に撮ってみましたが、特に変化しているようには見えませんでした。

全身
尻尾 

これは尻尾の部分の写真です。

 

これは頭部を真上から見た写真・・・前から思っているんですが、ハエみたいです。

こちらは、頭部を横から見た写真。

少し緑色がかっているのは、ナンノを食べてくれたんでしょうか?食べていてくれると、助かるんですけどねぇ。

   

6月6日(3日目)

 今朝の水温は23度、帰宅後夕方の水温は24度でした。

ルーペで見たり、顕微鏡で見たりしてみましたが、特に変化があるようには見えませんでした。

ゾエアの数は若干減ったように感じられますが、余り変化がないレベルのようです。

まだまだ、元気いっぱいのよう。

 顕微鏡で写真を撮ってみましたが、やはり余り変化しているようには思えませんでした。まぁ、まだ3日目だし、そんなものかもしれません。

追記:

 汽水のグリーンがかなり薄くなってきていました。もしかしたら、ゾエアがナンノを食べているのかも。そこで今度はテトラセルミスの濃縮を少しと、テトラミンベビーを入れてみたところ、テトラミンの粒に掴まっているゾエア君を発見。

 今回は餌を沢山やるつもりなので、テトラミンベビーとビタミン剤を少量、それにドライイーストを水で混ぜて作り置きしました。

変化ないみたい。

6月7日(4日目)

 今朝の水温は24度。夕方は25度でした。

朝から、昨晩作り置きした餌をあたえてみました。ルーペで見てみると、少し食べているような気がしたので、夜に撮影。数はまだ沢山います。

腸(かな?)が少し色づいて見えるので、やっぱり食べているような気がします。今回は餌は多めに、水質はスポンジフィルターと生きたナンノとテトラで維持できると良いなぁと考えています。

特にナンノとテトラはだいぶん前に手に入れた濃縮がまだあるので、時々追加していこうと思っています。餌と水質維持の役割のほかにも、グリーンに濁ることで、照度調整の役割もありますね。

デジカメ+ルーペでも顕微鏡でも体の中に色の濃い細い線が写っているので、餌を食べているんだろうと思います。糞でもぶら下げてくれると、はっきりするんですけどねぇ。

ただ、大きくもなっていないし、外見上の形も変化無いようです。

食ってる?

やっぱり食った?

食ってるよね?
カメ!(食え)
6月8日(5日目)

 今朝の水温は23度。夕方は23度でした。ゾエアはまだ沢山いますが、昨日に比べると確実に減ってきているようです。ルーペで観察したところ、昨日以上に「何か食べた」と言う様子ではないようです。大きさはあまり変わってないようですが、見た目少しだけ黒っぽく見えるような気がします。

 餌は、朝にテトラミンとイーストを練ったものを少しあたえました。

 夜に濃縮ナンノを継ぎ足しました。ルーペや顕微鏡でよく見ると腸に入っているのは「緑色の物体」なので、おそらくナンノかテトラを食べているんではないかと思います。枯れかけた水苔にも良くしがみついているんですが、食べてるのかなぁ。「緑色」はそっちの可能性も・・・。

汽水水槽は

水苔にしがみついているようです。

ちはっ!

ドアップにしてみました・・・。

見た目の変化は・・・あんまり無し。

「早く水槽に返してくれよぉ〜!」

胸部の横縞がはっきりしているような気もします・・。

6月9日(6日目)

 今朝の水温は22度。夕方は25度でした。

数は昨日からあまり変わったようには見えませんでした。

朝に、ペースト状の練り餌(テトラミン、イースト、ビタミン剤)を5mm角ぐらいあたえました。ルーペで観察していると、練り餌の粒と思われるものを抱きかかえて浮遊しているゾエアが沢山いました。食ってるのかなぁ?

顕微鏡で見てみてもゾエアの形状に目立った変化は無いように思えました。

相変わらず、変化した様子はわかりません。腸にはいつも少しだけ、何かが入っているようですが。

できたら、9回ほど脱皮すると言われているので、その瞬間を見てみたいですねぇ。

6月10日(7日目)

 今朝の水温は23度。日中は26度まで上がったようでした。

今日でちょうど1週間ですが、ゾエア君達の数はあまり変化ないようです。水槽を上から覗くとごま粒を振りまいたような感じでゾエア君達が漂っているのがわかります。ルーペで覗いてみた感じは、大きさも形も違ってきたようには思えません。成長しているのかなぁ?

餌をお腹に抱いて浮遊しているものも多数確認できたので、食べてはいるんでしょうけどねぇ。

今日は観察以外、特に何もしませんでした。明日あたえるための練り餌を作りました。

変化したように見えません。
餌を抱いています。

6月11日(8日目)

 今朝の水温は25度。夕方も26度ありました。

今朝のゾエアは少し元気がないように見えました。数は少し減ったかどうかと言うところ。数えればまだ数百レベルじゃないでしょうか。大きさは少し大きくなったようにも見えますが、相変わらず小さいです。色も少し黒っぽく見える以外は特に赤くなったようにも見えません。体の赤い斑点は少し目立つようになったかも。形の変化は全くわかりませんでした。

水質が気になったので、ちょっと古いマリンアートの試薬でアンモニア濃度を測ったら、かなり濃い量が検出されました。マリンアートの試薬は単位が書いてないのでよくわからないんですが、「5.0」のレベル。多分「ppm」かな。Phもテトラの試験紙(これも古い)ではかってみましたが、こちらは7.3程度でまぁ、大丈夫かなと言う気がします。汽水は少し透明度が増して、グリーンが薄くなっています。水換えは、練り餌を控えて、もうちょっと様子を見たいと思います。

とりあえず、PSBを40滴ぐらいとテトラセルミスの濃縮を追加しました。

少しは大きくなったかな?
形の変化はわからない・・・

なんかこう、「この形だったら、○回目の脱皮後だ!」って言う、目印みたいなものはないんでしょうか?

けっこう食ってるみたいだけど・・

少し長くなった気もする・・

ゾエアもよく見ると美しいんですが、写真が難しいです。

まいど!

6月12日(9日目)

 今朝の水温は23度、夕方は26度でした。

ゾエア君達、激減してしまいました。しばらく水槽を見ていると数匹は確認できます。総数は数十から100程度ではないかと思われます。

汽水の色は緑が薄くなり透明度が増していました。とりあえず、濃縮ナンノとPSB40滴ほどを追加しました。

腸の色合いが薄く感じられたので、あまり食べていないのか?と思い、例の練り餌を少し追加しました。

やっと見つけました。
お元気?

そろそろ、写真を撮るのが厳しくなってきました。浮遊しているゾエア君の発見も困難で、それを撮影するとなると・・・。

変化ないなぁ。

尻尾の様子も変化がわかりません。食糧不足ですかね。

こちらのサイトでも助言をいただいたんですが、浮泥を入れると餌にもなるし水質浄化にも役立つと言うことなんですが。

今回の汽水には入れたかったんですけどねぇ。他の水槽も立ち上げてから2週ほどで、「浮泥」がなかったんですねぇ。次の機会には是非入れようと思っています。

しかし、今回はまだ全滅ではありませんので、希望を捨てずにおこうかと思います。

6月14日(11日目)

 今朝の水温は23度、夕方は26度でした。

昨日から、ゾエア君の姿が見られません。どうやら全滅のようです。中に入れてある水苔を振ってみてもゴミしか出てきません。先日助言をもらった「BREEDING LIFE」では、数々の成功例があるのですが、「ゾエアが糞をぶら下げて漂っている」という記述があります。船長っの今回までの飼育例ではそう言う姿を見かけたことがありません。やっぱり餌不足なんでしょうねぇ。だからといって人工的な餌を大量にあたえるのも良くないような気がします。と言うことは、やっぱり飼育前に十分に汽水を「育てる」事が重要な気がします。今回の汽水は結局kつくりたてだったので、餌不足と、水質悪化が原因だろうと思います。(毎回だな・・・)

こちらの写真は逆さまなんですが、オスの脱皮殻です。額角の付け根付近に棘が写っています。

ということは、「ヌマエビ」のようです。

よく見ると右側(奥)の目のすぐ後ろに棘が見えますね。

ところで、「ミゾレヌマエビの繁殖」としていましたが、どうやら「ヌマエビ」のようです。

よく見てみると目の上に棘があるんですが、これはヌマエビ属の特徴のようです。

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